開発中こそ気づきを記録する 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その32)

更新日

投稿日

 
  技術マネジメント
 
 今回は開発中にやっておくべき「気づきメモ」について解説します。
 
 開発が始まると、どうしてもQCD目標を最優先に開発・設計を行うと思います。この開発・設計の真っ只中に是非、並行して実施してほしい作業が、「気づきメモ」です。
 
 どんなことをメモするかと言いますと、以下のように「次のステップで解決したい課題や気づき」です。
 
  • 使いづらいと感じた設計ルール
  • 長すぎる進捗報告の仕方
  • 連絡ミスが発生した開発環境の更新
  • 設計データの共有がうまくいかなかった事例
  • 他部署とのミスコミュニケーション
 
 この時、改善策を提案できるならば、改善案を記載します。現段階で改善策がなくとも、業務にやりづらさを感じたものは全てメモしておくことが重要です。また忘れてはいけないのが、よかったことをメモすることです。
 
 ルールにしていなくてもメンバーが自発的に改善した事例も記録として残します。
 
 そしてこの「気づきメモ」は開発メンバーで共有し、いつでも誰でも記載できるようにしておきます。こうしておくことで、「まさに今、感じた・発生した課題や良い事例」を記録できるため、漏れなくPDCAのCのチェックができます。
 
 意外と盲点になりやすいのですが、後でまとめて開発フィードバックをしようとすると、その時点では忘れていたり、事実と違う解釈をしてしまっていたり...
 
  技術マネジメント
 
 今回は開発中にやっておくべき「気づきメモ」について解説します。
 
 開発が始まると、どうしてもQCD目標を最優先に開発・設計を行うと思います。この開発・設計の真っ只中に是非、並行して実施してほしい作業が、「気づきメモ」です。
 
 どんなことをメモするかと言いますと、以下のように「次のステップで解決したい課題や気づき」です。
 
  • 使いづらいと感じた設計ルール
  • 長すぎる進捗報告の仕方
  • 連絡ミスが発生した開発環境の更新
  • 設計データの共有がうまくいかなかった事例
  • 他部署とのミスコミュニケーション
 
 この時、改善策を提案できるならば、改善案を記載します。現段階で改善策がなくとも、業務にやりづらさを感じたものは全てメモしておくことが重要です。また忘れてはいけないのが、よかったことをメモすることです。
 
 ルールにしていなくてもメンバーが自発的に改善した事例も記録として残します。
 
 そしてこの「気づきメモ」は開発メンバーで共有し、いつでも誰でも記載できるようにしておきます。こうしておくことで、「まさに今、感じた・発生した課題や良い事例」を記録できるため、漏れなくPDCAのCのチェックができます。
 
 意外と盲点になりやすいのですが、後でまとめて開発フィードバックをしようとすると、その時点では忘れていたり、事実と違う解釈をしてしまっていたりと意味のない会になりかねないものです。気づいた時に簡単に記録に残すシステムを作っておく、これがPDCAを上手に回し、開発組織のスキルを上げるコツです。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

川崎 響子

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。


「技術マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
思考の頻度 普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その150)

  現在、イノベーション実現に向けての「思考の頻度を高める方法」を解説していますが、そのための1つ目の要素「行動を増やすことで思考を促進す...

  現在、イノベーション実現に向けての「思考の頻度を高める方法」を解説していますが、そのための1つ目の要素「行動を増やすことで思考を促進す...


研究開発テーマのマネジメントとは

        ものづくり企業は、研究開発テーマから新たに企業経営の柱を生み出す必要があり、投資を惜しんでは...

        ものづくり企業は、研究開発テーマから新たに企業経営の柱を生み出す必要があり、投資を惜しんでは...


技術戦略 研究テーマの多様な情報源(その33)

  前回の『価値づくり』に向けての三位一体の技術戦略 第3回では、個人単位でテーマ創出のためのスパーク(革新的アイデアの創出)を起こす重要...

  前回の『価値づくり』に向けての三位一体の技術戦略 第3回では、個人単位でテーマ創出のためのスパーク(革新的アイデアの創出)を起こす重要...


「技術マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
システム設計5 プロジェクト管理の仕組み (その37)

 それでは、機能以外にも注目してシステム要件をリストアップするにはどうしたらよいでしょうか、 そのための手法として FURPS+ を紹介したいと思います。...

 それでは、機能以外にも注目してシステム要件をリストアップするにはどうしたらよいでしょうか、 そのための手法として FURPS+ を紹介したいと思います。...


レアメタルから考える、工業製品の過剰なモデルチェンジ

   金属材料、とくにレアメタルは、鋼材への添加や、半導体やデバイスへの利用など、産業上不可欠な材料となっています。     枯渇のリスクは聞かれな...

   金属材料、とくにレアメタルは、鋼材への添加や、半導体やデバイスへの利用など、産業上不可欠な材料となっています。     枯渇のリスクは聞かれな...


システム設計1 プロジェクト管理の仕組み (その33)

 コンサルタントとして多くの開発現場に入ると、普段使っている単語、もしくは意味しているものが開発現場によって想像以上に違うことを実感します。たとえば、「レ...

 コンサルタントとして多くの開発現場に入ると、普段使っている単語、もしくは意味しているものが開発現場によって想像以上に違うことを実感します。たとえば、「レ...