技術戦略はなぜ必要なのか 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その53)

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  技術マネジメント
 
 今回は「技術戦略はなぜ必要なのか」というタイトルで記事を進めます。
 
 このタイトルを見て、あまりに当たり前だと感じる方も少なくないと推測します。私自身、戦略はあって当たり前だと、有益性を考えることは少なくなってきたと感じています。このような中、戦略の有り難み・効果を痛感する出来事がありましたので、紹介します。
 
 先日、久しぶりにあるビジネス仲間と会う機会がありました。過去のあるプロジェクトでチームを組んだ技術者仲間です。一時期、それはもう集中して取り組み、大きな成果を出したと自負するプロジェクトです。
 
 今も「壮絶なあの経験を共にした戦友」と最高のチームだと思います。
 
 そのような記憶も手伝って、これからの技術開発の方向性・あるべき姿も似通った思考を持っているのだと思い込んでいたようです。それが思いも寄らず「全く意見が合わない」、お互いに「何を言っているのだ?」と首を傾げるシーンが多かったことに正直おどろきました。しまいには「あれ?性格変わった?」とまで言い出す始末。
 
 なぜ、このような事が起きるのでしょうか?感のいい方は答えがわかりますね。そうです。
 
 当時は同じ「戦略」を元に行動していたからです。そして今は別々の道へと向かって行動しているということです。
 
 この事例から逆に言うと、思考がどんなに合わないと感じる相手・あまり理解できないと感じる相手であっても、同じ「戦略」を元に行動すれば、最高のチームになる・研究開発成果が出せるとも言えます。
 
 いきなり「戦略」というキーワードが出てきたと感じるかもしれませんので、補足します。企業には「ビジョン」や「企業理念」という比較的、抽象度が高い概念があります。これは当該企業にとって普遍的な「木の根」のようなものですが、少々分かりづらい・あいまいである例が多いように感じます。
 
 例えば、「〇〇のリーディングカンパニー」とか「〇〇と〇〇でイノベーションを起こすNo.1企業」などがあたります。
 
 このような「ビジョン」「企業理念」はもちろん必要ではありますが、若手社員やキャリア採用者が多い企業、またはこれから全く新しい事業・商品を企画提案、研究開発しようという場合において、これだけでは手がつけられません。
 
 これは受け手次第で何を目標とするか、どのように取り組むかが変わってくるわけですからベクトルがバラバラとなり、まとまらないであろうことが想像つきます。このような状況において、特に開発組織・技術者個人にとって最も身近な「拠り所」となるのが「技術戦略」なのです。
 
 企業理念、ビジョンが木の「根」ならば、その下には事業戦略、組織目標である「幹」があります。そして、技術者自身が自分ごととして行動するレベルである「枝葉」と...
 
  技術マネジメント
 
 今回は「技術戦略はなぜ必要なのか」というタイトルで記事を進めます。
 
 このタイトルを見て、あまりに当たり前だと感じる方も少なくないと推測します。私自身、戦略はあって当たり前だと、有益性を考えることは少なくなってきたと感じています。このような中、戦略の有り難み・効果を痛感する出来事がありましたので、紹介します。
 
 先日、久しぶりにあるビジネス仲間と会う機会がありました。過去のあるプロジェクトでチームを組んだ技術者仲間です。一時期、それはもう集中して取り組み、大きな成果を出したと自負するプロジェクトです。
 
 今も「壮絶なあの経験を共にした戦友」と最高のチームだと思います。
 
 そのような記憶も手伝って、これからの技術開発の方向性・あるべき姿も似通った思考を持っているのだと思い込んでいたようです。それが思いも寄らず「全く意見が合わない」、お互いに「何を言っているのだ?」と首を傾げるシーンが多かったことに正直おどろきました。しまいには「あれ?性格変わった?」とまで言い出す始末。
 
 なぜ、このような事が起きるのでしょうか?感のいい方は答えがわかりますね。そうです。
 
 当時は同じ「戦略」を元に行動していたからです。そして今は別々の道へと向かって行動しているということです。
 
 この事例から逆に言うと、思考がどんなに合わないと感じる相手・あまり理解できないと感じる相手であっても、同じ「戦略」を元に行動すれば、最高のチームになる・研究開発成果が出せるとも言えます。
 
 いきなり「戦略」というキーワードが出てきたと感じるかもしれませんので、補足します。企業には「ビジョン」や「企業理念」という比較的、抽象度が高い概念があります。これは当該企業にとって普遍的な「木の根」のようなものですが、少々分かりづらい・あいまいである例が多いように感じます。
 
 例えば、「〇〇のリーディングカンパニー」とか「〇〇と〇〇でイノベーションを起こすNo.1企業」などがあたります。
 
 このような「ビジョン」「企業理念」はもちろん必要ではありますが、若手社員やキャリア採用者が多い企業、またはこれから全く新しい事業・商品を企画提案、研究開発しようという場合において、これだけでは手がつけられません。
 
 これは受け手次第で何を目標とするか、どのように取り組むかが変わってくるわけですからベクトルがバラバラとなり、まとまらないであろうことが想像つきます。このような状況において、特に開発組織・技術者個人にとって最も身近な「拠り所」となるのが「技術戦略」なのです。
 
 企業理念、ビジョンが木の「根」ならば、その下には事業戦略、組織目標である「幹」があります。そして、技術者自身が自分ごととして行動するレベルである「枝葉」となるのが「技術戦略」です。
 
 この「自分ごと」というキーワードこそがモチベーション高く、粘り強く活動することができる、そして最高のチームワークへと導くのです。もちろん技術戦略には、次の3点が必要となります。
 
  •  目標(理由・根拠)
  •  現状
  •  目標を達成するための計画
 
 そして、具体的かつ誰もが理解できるように作成することが重要です。
 

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この記事の著者

川崎 響子

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。


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