アイディアが生まれる環境とは 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その38)

更新日

投稿日

 
  技術マネジメント
 
 今回はアイディアが生まれやすい物理的な「環境」について解説します。
 
 一昔前の企業内では、「タバコ部屋」と言われる喫煙室がありました。この喫煙室では、かなり重要な項目が決まったり、会社の情報が得られたりと、会議室よりも多くの貴重な情報を入手することができました。
 
 また、単に情報のやり取りをするだけではなく、商品アイディアなどの共有の場でもありました。今はどこの企業も喫煙できませんが、変わりにどんな場所を用意されているでしょうか。
 
 近年はWEB制作やガジェット製作企業などが、アイディア創出や簡単な会議スペースとしてカフェ風のオシャレな共有スペースを設けています。
 
 アイディアを生み出すスペースの条件は何もデザイン性を高くオシャレなスペースである必要はなく、各自の席から行きやすく、使いやすいことです。いくら快適なスペースがあっても各自の席から遠いと、よほど強制的に招集しない限り行きません。また、長く居座ってしまうような例えばソファーとテーブルだけの空間もオススメできません。
 
 同じフロアで音漏れが少ない場所にホワイトボードがあれば十分です。
 
 通常の会議室と分けることで、この場所に来たらクリエイティヴな活動(アイディア出しなど)をするものだという意識付けを社員に対してすることができます。「アイディア出しや討議は楽し...
 
  技術マネジメント
 
 今回はアイディアが生まれやすい物理的な「環境」について解説します。
 
 一昔前の企業内では、「タバコ部屋」と言われる喫煙室がありました。この喫煙室では、かなり重要な項目が決まったり、会社の情報が得られたりと、会議室よりも多くの貴重な情報を入手することができました。
 
 また、単に情報のやり取りをするだけではなく、商品アイディアなどの共有の場でもありました。今はどこの企業も喫煙できませんが、変わりにどんな場所を用意されているでしょうか。
 
 近年はWEB制作やガジェット製作企業などが、アイディア創出や簡単な会議スペースとしてカフェ風のオシャレな共有スペースを設けています。
 
 アイディアを生み出すスペースの条件は何もデザイン性を高くオシャレなスペースである必要はなく、各自の席から行きやすく、使いやすいことです。いくら快適なスペースがあっても各自の席から遠いと、よほど強制的に招集しない限り行きません。また、長く居座ってしまうような例えばソファーとテーブルだけの空間もオススメできません。
 
 同じフロアで音漏れが少ない場所にホワイトボードがあれば十分です。
 
 通常の会議室と分けることで、この場所に来たらクリエイティヴな活動(アイディア出しなど)をするものだという意識付けを社員に対してすることができます。「アイディア出しや討議は楽しいもの」という意識が芽生えないと、なかなか成果が得られません。少しの手間ですぐ用意できる「アイディアが生まれる環境」を技術戦略の一環として提供しましょう。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

川崎 響子

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。


「技術マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
位置関係-5 普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その108)

   現在、KETICモデルの中の「知識・経験を関係性で整理する」を解説しています。前回まで4度にわたり、KETICモデルの思考の中の「位...

   現在、KETICモデルの中の「知識・経験を関係性で整理する」を解説しています。前回まで4度にわたり、KETICモデルの思考の中の「位...


人的資源マネジメント:技術者育成のパフォーマンスとは【連載記事紹介】 

【目次】 ◆ 技術者育成のパフォーマンスとは マネジメントの教科書でよく言われているように、ビジョンや戦略なども重要ですが上位では...

【目次】 ◆ 技術者育成のパフォーマンスとは マネジメントの教科書でよく言われているように、ビジョンや戦略なども重要ですが上位では...


製品設計におけるトレードオフのコントロール(その1)

 製品設計におけるトレードオフのコントロールを、今回と次回の2回に分けて解説します。   1.トレードオフを意識しながら製品設計するとは  製品...

 製品設計におけるトレードオフのコントロールを、今回と次回の2回に分けて解説します。   1.トレードオフを意識しながら製品設計するとは  製品...


「技術マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
設計部門の課題と原因分析(その3)

【設計部門の課題と原因分析 連載目次】 1. 設計部門の現状を正確に特定する 2. 課題分析と課題の根本原因除去 3. 設計部門用に用意したコン...

【設計部門の課題と原因分析 連載目次】 1. 設計部門の現状を正確に特定する 2. 課題分析と課題の根本原因除去 3. 設計部門用に用意したコン...


マトリクス体制での品質保証1 プロジェクト管理の仕組み (その30)

 適切な品質管理を実施できるような仕組みを構築し、運用することが品質保証であることを前回説明しました。品質管理を正しく実施するポイントは、製品(ここではサ...

 適切な品質管理を実施できるような仕組みを構築し、運用することが品質保証であることを前回説明しました。品質管理を正しく実施するポイントは、製品(ここではサ...


擦り合わせ型と組み合わせ型、目指すべき開発体制とは(その2)

【目指すべき開発体制 連載目次】 目指すべき開発体制とは(その1)擦り合わせ型と組み合わせ型 目指すべき開発体制とは(その2)日本企業文化を引きず...

【目指すべき開発体制 連載目次】 目指すべき開発体制とは(その1)擦り合わせ型と組み合わせ型 目指すべき開発体制とは(その2)日本企業文化を引きず...