顧客の声を聴くとは 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その49)

更新日

投稿日

 
  技術マネジメント
 
 今回は一部に賛否両輪がささやかれる「顧客の声を聴く」がテーマです。
 
 売れる新商品の仕様を考えるには…
 
  • 使用する現場で顧客の生の声を聴け!
  • 顧客の意見を鵜呑みにするな!
 
 と、これまた両極端な解説をよく目にします。これ、どちらが正しいのでしょうか?答えは、「両方、正しい」です。
 
 自社の商品が使用される現場に赴き、使用される環境やシーンを目の当たりにすること、また、実際に使用している方に直接ヒアリングすること、すごく大切なことです。
 
 ここで入手できる情報とは、
 
  • 温湿度、騒音などの使用環境
  • 使用されるシチュエーション、および業務フロー
  • 使用時の不満

 

 
 などです。
 よく言われる「顧客の意見を鵜呑みにするな!」は、この最後の情報になります。
 
 フォードが顧客から要望をそのまま聴くと「もっと速い馬が欲しい」となるだろう、と言ったという話と同じです。
 
 使用環境や業務フローは事実ですが、不満をどう解釈するかが腕の見せ所となるわけです。フォードの例のように、もっと早く、安くをそのまま鵜呑みにして追求するのか、はたまた違う機能で補完するのか、さらに今まで考えもしなかった価値を載せてリッチな価格で販売するのか、解決策は様々あるものです。
 
 生の声、環境に触れつつ、ご自身が顧...
 
  技術マネジメント
 
 今回は一部に賛否両輪がささやかれる「顧客の声を聴く」がテーマです。
 
 売れる新商品の仕様を考えるには…
 
  • 使用する現場で顧客の生の声を聴け!
  • 顧客の意見を鵜呑みにするな!
 
 と、これまた両極端な解説をよく目にします。これ、どちらが正しいのでしょうか?答えは、「両方、正しい」です。
 
 自社の商品が使用される現場に赴き、使用される環境やシーンを目の当たりにすること、また、実際に使用している方に直接ヒアリングすること、すごく大切なことです。
 
 ここで入手できる情報とは、
 
  • 温湿度、騒音などの使用環境
  • 使用されるシチュエーション、および業務フロー
  • 使用時の不満

 

 
 などです。
 よく言われる「顧客の意見を鵜呑みにするな!」は、この最後の情報になります。
 
 フォードが顧客から要望をそのまま聴くと「もっと速い馬が欲しい」となるだろう、と言ったという話と同じです。
 
 使用環境や業務フローは事実ですが、不満をどう解釈するかが腕の見せ所となるわけです。フォードの例のように、もっと早く、安くをそのまま鵜呑みにして追求するのか、はたまた違う機能で補完するのか、さらに今まで考えもしなかった価値を載せてリッチな価格で販売するのか、解決策は様々あるものです。
 
 生の声、環境に触れつつ、ご自身が顧客だったら…とイマジネーションを高め、仮説検証することが売れる新商品の肝です。
 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

川崎 響子

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。

革新的なテクノロジー事業を最速&確実に量産まで立ち上げます。 世界No.1商品を創る企業を世の中に送り出し続けることが私の使命です。


「技術マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
知識・経験を物理量で整理する 普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その67)

 前回までは、知識や経験を時系列で整理するという話をしてきましたが、当然時系列以外の物理量という軸があります。今回からは「知識・経験を物理量で整理する...

 前回までは、知識や経験を時系列で整理するという話をしてきましたが、当然時系列以外の物理量という軸があります。今回からは「知識・経験を物理量で整理する...


イノベーション 普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その144)

  イノベーションの活動を行うことを妨げる「失敗のコストのマネジメント」の解説をしていますが、今回もこの解説を続けたいと思います。 &n...

  イノベーションの活動を行うことを妨げる「失敗のコストのマネジメント」の解説をしていますが、今回もこの解説を続けたいと思います。 &n...


社外技術知識の収集・蓄積 普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その29)

 現在この連載では、KETICモデルの最初の知識(Knowledge)の内、技術の知識の解説をしていますが、今回からは社外の技術知識をどう収集・蓄積するか...

 現在この連載では、KETICモデルの最初の知識(Knowledge)の内、技術の知識の解説をしていますが、今回からは社外の技術知識をどう収集・蓄積するか...


「技術マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
技術人材が目指す第3のキャリアとは

1.R&Dの現場に存在する2つのラダー    私は、イノベーションを「価値の創造と具現化」として定義していますが、もう少し突っ込んで...

1.R&Dの現場に存在する2つのラダー    私は、イノベーションを「価値の創造と具現化」として定義していますが、もう少し突っ込んで...


海外と積極コミュニケートを!

 ものづくりの世界において、大企業の製品はもちろんのこと、海外Makersの新製品情報も早々に目に入ってくるようになりました。KickStarter等のク...

 ものづくりの世界において、大企業の製品はもちろんのこと、海外Makersの新製品情報も早々に目に入ってくるようになりました。KickStarter等のク...


成功体験が重荷となる製品開発プロセス(その2)

◆ 解決策    成功体験が重荷となる製品開発プロセス(その1:現状の課題)では、スマートフォンで起きていることを例にして、従来の組み込みソ...

◆ 解決策    成功体験が重荷となる製品開発プロセス(その1:現状の課題)では、スマートフォンで起きていることを例にして、従来の組み込みソ...