2020年は新コロナ騒動で、例年以上に何かと閉塞感を感じます。日常当たり前であった出張会議はほぼゼロへ、会議はオンラインへ移行し、これがニューノーマル(新しい生活様式)として定着しつつあります。今回はニューノーマルに対応する過程で発生しやすい閉塞感・孤独感を打破するためのマネジメントとして「アウトプット量を増やす」をテーマに解説します。
アウトプット量を増やすことで、3つの効果を得ることができます。
- 個人が閉塞感や孤独感を感じることなく、前向きに研究開発に取り組むことができる
- 個人の能力開発が手軽にできる
- 組織・チームのプレゼンテーション力が向上する
現在のような対面を極力しない研究開発の現場では、担当業務に対する目的意識が感じられない、何が困りごとなのか・どんな課題を抱えているかが分かりにくい、他メンバーの活動が気になる・オンラインにより監視されている気がして集中できない等々、実に数多くの相談をいただきます。
今まで隣に座っていた仲間が近くにいない環境で、今まで以上のアウトプットを求められることで完全にやる気を失ってしまった方もいらっしゃいました。
もし、あなたの組織でも同じような状況に陥っている部下がいたら「アウトプット量を増やす」施策を打つことを推奨します。アウトプット量を増やすことで、先に記した3つの効果を得ることができるでしょう。
自分の持っている知識やスキル・アイディアを他人に伝える・教えることがアウトプットですが、他人が理解できるように伝えるために、対象についての整理(言語化や図表化)が必要となります。
その過程で、理解が不十分であった内容に気づき、伝えるために学習するはずです。この学習が個人の能力開発につながり、言語化と図表化によりプレゼンテーション力が向上するのです。さらに他人に伝える・教えるという活動は、アウトプットの場そのものが意欲につながり、閉塞感や孤独感を打破する効果が見込めます。
例えば、あなたがギターを習っているとすれば、何のために習い始めたのかを思い出してみましょう。お気に入りの曲を弾くためでしょうか?曲を弾くことができたら、その先は?どこかで発表したくなりませんか?何も大きなコンサートホールに限らず、知人と一緒にお店でセッションしたいと願うことであっても、成果を披露したい(アウトプットしたい)となることでしょう。
すべての方がアウトプットを望んではいないかもしれません、しかしアウトプットの場をなんとか実行することで、達成感を得ることはできます。達成感を一度でも経験すると再びその体験を望むようになり、やがて日々の研究開発業務への積極的姿勢につながります。
具体的なアウトプットとして、以...