理念経営基本体系の設計(9) 【快年童子の豆鉄砲】(その21)

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事業戦略

 

6 顧客満足充足体系図―その2

字数制限の都合で、前弾ではご説明し切れなかった「顧客満足充足体系図」に対する注記説明の続きですので、図21-1 顧客満足(CS)充足体系図を再掲します。

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その20)理念経営基本体系の設計(8)へのリンク】

CS

図21-1 顧客満足(CS)充足体系図

 

--- 記 ---

(注8) 品質保証度(QAL)評価法

新製品のクレームゼロ立ち上げのためには、計画した工程が、クレームゼロに耐えるだけの保証度があるかどうかの検証が必要なのですが、保証度の検証手段がなかったため、7年間の試行錯誤を経て開発したのが、この「品質保証度評価法」です。詳細は、表2-1の③の解決策として今後、詳しくご説明します。

 

(注9) タグチメソッド(品質工学)

実験計画法で有名な田口玄一氏開発の「品質問題の核心である“バラツキ”の原因である“ノイズ”に頑健な設計をするための開発の方法」で、日本では品質工学と呼んでいますが、欧米では、タグチメソッドと呼ばれています。具体的には、製品の基本機能を阻害する使用条件・環境条件を把握し、それらの影響に対して頑健な設計(ロバスト設計)の要件を手に入れて設計に反映し、市場クレーム要件を設計段階で取り除くという考え方です。ポイントは、ロバスト設計要件の把握を、実験計画法の“直交表”を活用することにより、通常の確認方法では必要となる膨大な実験が不要と言う点です。これは、表2-1の⑮の解決策として詳しくご説明しますので参考にして頂ければと思います。

 

(注10)夢商品開発七つ道具(Y7)

夢商品(市場創造型魅力商品)を開発する上での有用な手法群で「プロシューマー・アンケート法」「基本設計構想図法」「GTE法」「ユーザー・カルテ法」「CSS法」「QNP法」「PDCA-TC法」の7つです。これは、表2-1の⑯の解決策として今後、詳しくご説明します。

 

(注11) プロシューマー・アンケート(PA)法

これは、(注10)で説明したY7の一つで、「プロシューマー」と言うのは、アルビン・トフラーが自著「第三の波」で提唱した、生産者 (プロデューサー:producer) と消費者 (コンシューマー:consumer) とを組み合わせた造語です。ここで求められている「顧客感動を誘起するような商品」のコンセプトは、一般的な成功事例では、カリスマ経営者やカリスマエンジニアのアイデアが起点になっているのですが、そのような存在が期待できないのが中小企業です。そこで、プロシューマーである社員に対するアンケートで手に入れた「3つのニーズ」(【 夢ニーズ 】(無理だと思うけどこんなものがあったらいいなあ) 【期待ニーズ】(今の技術なら当然できると思うのになぜないんだろう?) 【改善ニーズ】(今ある製品のここを改善してほしい))についてアンケートで採取したアイデアを「言語データ」として解析することにより市場創造型商品のコンセプトをカリスマ経営者やカリスマエンジニアに頼ることなく手に入れようとする手法です。

 

(注12) ハイパーテキスト型組織

野中郁治郎氏が、竹内弘高氏との共著書「知識創造企業」の中で、知識創造に最も適した組織として提唱しているもので、通常のルーティンワーク業務が行われる“ビジネス・システムレイヤー”、製品開発など知識創造活動を行う“プロジェクト・チームレイヤー”、以上二つのレイヤーで創られた知識を再分類・再構成する“知識ベース・レイヤー”の3層からなる組織です。これは、表2-1の⑰の解決策として詳しくご説明しますので参考にして頂ければと思います。

 

(注13) ミドル・アップダウン・マネジメント

上述の書「知識創造企業」の中で、...

事業戦略

 

6 顧客満足充足体系図―その2

字数制限の都合で、前弾ではご説明し切れなかった「顧客満足充足体系図」に対する注記説明の続きですので、図21-1 顧客満足(CS)充足体系図を再掲します。

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その20)理念経営基本体系の設計(8)へのリンク】

CS

図21-1 顧客満足(CS)充足体系図

 

--- 記 ---

(注8) 品質保証度(QAL)評価法

新製品のクレームゼロ立ち上げのためには、計画した工程が、クレームゼロに耐えるだけの保証度があるかどうかの検証が必要なのですが、保証度の検証手段がなかったため、7年間の試行錯誤を経て開発したのが、この「品質保証度評価法」です。詳細は、表2-1の③の解決策として今後、詳しくご説明します。

 

(注9) タグチメソッド(品質工学)

実験計画法で有名な田口玄一氏開発の「品質問題の核心である“バラツキ”の原因である“ノイズ”に頑健な設計をするための開発の方法」で、日本では品質工学と呼んでいますが、欧米では、タグチメソッドと呼ばれています。具体的には、製品の基本機能を阻害する使用条件・環境条件を把握し、それらの影響に対して頑健な設計(ロバスト設計)の要件を手に入れて設計に反映し、市場クレーム要件を設計段階で取り除くという考え方です。ポイントは、ロバスト設計要件の把握を、実験計画法の“直交表”を活用することにより、通常の確認方法では必要となる膨大な実験が不要と言う点です。これは、表2-1の⑮の解決策として詳しくご説明しますので参考にして頂ければと思います。

 

(注10)夢商品開発七つ道具(Y7)

夢商品(市場創造型魅力商品)を開発する上での有用な手法群で「プロシューマー・アンケート法」「基本設計構想図法」「GTE法」「ユーザー・カルテ法」「CSS法」「QNP法」「PDCA-TC法」の7つです。これは、表2-1の⑯の解決策として今後、詳しくご説明します。

 

(注11) プロシューマー・アンケート(PA)法

これは、(注10)で説明したY7の一つで、「プロシューマー」と言うのは、アルビン・トフラーが自著「第三の波」で提唱した、生産者 (プロデューサー:producer) と消費者 (コンシューマー:consumer) とを組み合わせた造語です。ここで求められている「顧客感動を誘起するような商品」のコンセプトは、一般的な成功事例では、カリスマ経営者やカリスマエンジニアのアイデアが起点になっているのですが、そのような存在が期待できないのが中小企業です。そこで、プロシューマーである社員に対するアンケートで手に入れた「3つのニーズ」(【 夢ニーズ 】(無理だと思うけどこんなものがあったらいいなあ) 【期待ニーズ】(今の技術なら当然できると思うのになぜないんだろう?) 【改善ニーズ】(今ある製品のここを改善してほしい))についてアンケートで採取したアイデアを「言語データ」として解析することにより市場創造型商品のコンセプトをカリスマ経営者やカリスマエンジニアに頼ることなく手に入れようとする手法です。

 

(注12) ハイパーテキスト型組織

野中郁治郎氏が、竹内弘高氏との共著書「知識創造企業」の中で、知識創造に最も適した組織として提唱しているもので、通常のルーティンワーク業務が行われる“ビジネス・システムレイヤー”、製品開発など知識創造活動を行う“プロジェクト・チームレイヤー”、以上二つのレイヤーで創られた知識を再分類・再構成する“知識ベース・レイヤー”の3層からなる組織です。これは、表2-1の⑰の解決策として詳しくご説明しますので参考にして頂ければと思います。

 

(注13) ミドル・アップダウン・マネジメント

上述の書「知識創造企業」の中で、組織的知識創造プロセス促進に重要な役割を果たすミドルマネジメントの在り方として提唱しているもので、トップが描いた夢やビジョンを具現するために、第一線社員が理解できて実行に移せるようなより具体的なコンセプトを創り出すことにより、トップの意思を的確に第一線社員に伝え、実行過程で直面する矛盾をトップに伝えて解消策を手に入れてプロジェクトを次のステップに導くというサイクルを重ねて最終的に目標を達成するという経営方式で、言わば、トップダウンとボトムアップのいいところをシステム化することにより、通常のやり方で経験するデメリットを排したものと言えます。

 

次回に続きます。

 

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この記事の著者

浅田 潔

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。


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