MPM導入の進め方(4) 【快年童子の豆鉄砲】(その73)

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生産マネジメント

1.MPM導入ステップ

MPM導入ステップは次のような6ステップになっています。順次ご説明していきますが、コンセプトが一般的な設備管理・保全と著しく違いますので、できるだけ丁寧にご説明するつもりですが、もしご不明な点がありましたら、お気軽にご質問を投げかけて頂ければと思います。

  • Step 1:現有設備の状態把握と分類
  • Step 2:オペレーターの設備管理能力把握とクラス分け
  • Step 3:オペレーターの設備管理能力と設備の状態とのマッチング
  • Step 4:オペレーターの設備管理能力育成
  • Step 5:MPMキックオフ
  • Step 6:活動状況のチェックとフォロー

 

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その72)へのリンク】

【連載記事】・新QC七つ道具 連関図法の使い方

【連載記事】・新QC七つ道具 親和図法の使い方

 

2.MPM導入ステップの説明

前回のStep3:オペレーターの設備管理能力と設備の状態とのマッチングに続けて、解説します。

 

Step 4:オペレーターの設備管理能力育成

Step 3で「オペレーターの設備管理能力と設備の状態とのマッチング」が終わったところで、次に実施すべきことは、この情報をベースに、キックオフに必要なオペレーターの設備管理能力の育成で、次のようなステップで実施します。

 

1)オペレーター設備管理能力育成シートの作成

作成に当たっては、Step 2で作成した「必要設備管理能力表」がベースになりますが、これは、管理者目線で作成されていますので、これを使ってオペレーターのクラス分けのための面接で、感じ取った、オペレーターそれぞれの設備に対する認識を反映した“オペレーター目線”に立った育成を念頭に作成します。

 

“オペレーター目線”と言うのは「必要設備管理能力表」が、技術的な背景を重視した理論的なものなのに対し、オペレーターのレベルに合わせて、どちらかと言えば感覚的なものでよいので、本人のレベルアップの意欲を引き出すことを念頭に、作成します。

 

2)オペレーターの育成計画の作成

育成内容は大きく分けて“機能維持・異常発見”と“機能復元”の二つあるのですが、それぞれ下記のような配慮が必要です。

 

・機能維持・異常発見

体験的トレーニングは難しく、機能の維持向上に必要な知識と意識を、事例を挙げて繰り返し伝える必要があります。

 

例えば、清掃、給油は作業のように思えますが、清掃時、油汚れがあれば、きれいに拭くだけに終わらず、油漏れ異常に気付くべきですし、給油時、油が減っていなければ、給油の必要がないという判断ではなく、給油パイプの詰まり異常に気付くべきと言った具合です。

 

・機能復元

この場合は、体験的トレーニングが必須ですので、保全作業には、極力オペレーターも参加させるようにします。その場合、機会がそれほどありませんので、担当設備以外の保全にも参加するようにするのと、内容的にも、専門保全も含めておくのが教育上効果的です。

 

以上を念頭に育成計画を作成するのですが、計画は、画一的なものではなく、オペレーターそれぞれに見合ったものを、本人と相談しながら作成します。

 

3)オペレーターの育成計画のフォロー

一般的には、立てた計画日程の達成状況を“チェック”するのですが、この場合は、日程はあくまで目安であって、主眼は、設備管理能力の成長具合に着目して評価し、本人のやる気をベースにした次の成長のための計画の“フォロー”をすることです。

 

要するに、やって...

生産マネジメント

1.MPM導入ステップ

MPM導入ステップは次のような6ステップになっています。順次ご説明していきますが、コンセプトが一般的な設備管理・保全と著しく違いますので、できるだけ丁寧にご説明するつもりですが、もしご不明な点がありましたら、お気軽にご質問を投げかけて頂ければと思います。

  • Step 1:現有設備の状態把握と分類
  • Step 2:オペレーターの設備管理能力把握とクラス分け
  • Step 3:オペレーターの設備管理能力と設備の状態とのマッチング
  • Step 4:オペレーターの設備管理能力育成
  • Step 5:MPMキックオフ
  • Step 6:活動状況のチェックとフォロー

 

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その72)へのリンク】

【連載記事】・新QC七つ道具 連関図法の使い方

【連載記事】・新QC七つ道具 親和図法の使い方

 

2.MPM導入ステップの説明

前回のStep3:オペレーターの設備管理能力と設備の状態とのマッチングに続けて、解説します。

 

Step 4:オペレーターの設備管理能力育成

Step 3で「オペレーターの設備管理能力と設備の状態とのマッチング」が終わったところで、次に実施すべきことは、この情報をベースに、キックオフに必要なオペレーターの設備管理能力の育成で、次のようなステップで実施します。

 

1)オペレーター設備管理能力育成シートの作成

作成に当たっては、Step 2で作成した「必要設備管理能力表」がベースになりますが、これは、管理者目線で作成されていますので、これを使ってオペレーターのクラス分けのための面接で、感じ取った、オペレーターそれぞれの設備に対する認識を反映した“オペレーター目線”に立った育成を念頭に作成します。

 

“オペレーター目線”と言うのは「必要設備管理能力表」が、技術的な背景を重視した理論的なものなのに対し、オペレーターのレベルに合わせて、どちらかと言えば感覚的なものでよいので、本人のレベルアップの意欲を引き出すことを念頭に、作成します。

 

2)オペレーターの育成計画の作成

育成内容は大きく分けて“機能維持・異常発見”と“機能復元”の二つあるのですが、それぞれ下記のような配慮が必要です。

 

・機能維持・異常発見

体験的トレーニングは難しく、機能の維持向上に必要な知識と意識を、事例を挙げて繰り返し伝える必要があります。

 

例えば、清掃、給油は作業のように思えますが、清掃時、油汚れがあれば、きれいに拭くだけに終わらず、油漏れ異常に気付くべきですし、給油時、油が減っていなければ、給油の必要がないという判断ではなく、給油パイプの詰まり異常に気付くべきと言った具合です。

 

・機能復元

この場合は、体験的トレーニングが必須ですので、保全作業には、極力オペレーターも参加させるようにします。その場合、機会がそれほどありませんので、担当設備以外の保全にも参加するようにするのと、内容的にも、専門保全も含めておくのが教育上効果的です。

 

以上を念頭に育成計画を作成するのですが、計画は、画一的なものではなく、オペレーターそれぞれに見合ったものを、本人と相談しながら作成します。

 

3)オペレーターの育成計画のフォロー

一般的には、立てた計画日程の達成状況を“チェック”するのですが、この場合は、日程はあくまで目安であって、主眼は、設備管理能力の成長具合に着目して評価し、本人のやる気をベースにした次の成長のための計画の“フォロー”をすることです。

 

要するに、やってみなければ分からない内容が多いので、当初の計画に拘った“チェック”により、本人のやる気を損ねるようなことがあってはならないと言うことです。

 

【このステップの狙い】

MPM活動キックオフのために必要な最低限の知識と設備管理能力をオペレーターに身につけてもらうことがこのステップの狙いで、本格的な内容の習得は、キックオフ後の活動テーマであることを念頭に、このステップの活動を進める必要があります。

 

次回に続きます。

 

 

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この記事の著者

浅田 潔

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。

100年企業を目指す中小企業のため独自に開発した高効率な理念経営体系を柱に経営者と伴走します。


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