技術者による商品開発法 儲かるメーカー改善の急所101項(その93)

更新日

投稿日

商品開発

 

7、これからのモノづくり経営

 前回の儲かるメーカー改善の急所101項(その92)新しい分業スタイルに続いて、解説します。

◆ 技術者による商品開発法

 世の中が凄いスピードで変化しています。その中で、カイゼンコンサルタントである私が一番気になるのが、モノづくりをする私たちの役割の変化です。

 これまでのプロダクトアウトやマーケットインの時代は、モノが売れるという前提で、いかに良いモノを速くタイムリーに作るかの Q・C・Dを追求することで経営成果をあげることができました。

 ところが現在は市場にモノが行きわたり、品質の良いモノを安く提供すれば売れるという時代ではなくなりつつあります。お客様を喜ばせ驚かせるモノをモノづくりの私たち自身が創り出すことが求められる時代になってきているというのです。まだ呼び名として定着はしていませんが、マーケットインの次に来る時代として、アイリスオーヤマの大山健太郎会長はそれをユーザーインと呼んでおられます。

 そこでの商品は、お客様のニーズをつかまなければ決してヒットすることはありません。だから製造部門が手前味噌で造った製品ではまず売れないでしょう。しかし市場調査でも、営業部門でも絶対にできない、製造部門だけができる強力な商品開発手法が一つあります。

 それは技術を磨きに磨いて、現在の商品スペックを、少なくとも10倍とか10分の1のように、まさに一桁違うレベルにしてしまって、他社製品との間に圧倒的な差別化をはかることです。

 大きさ、重さ、厚さ、速さ、肌触り、均一性、品質、リードタイム、…など、管理している項目はいろいろとあるでしょう。私が以前カイゼンのお手伝いをしていた食品工場でリードタイムを10分の1にしたところ、製品が空気に触れる時間が激減し雑菌が発生しないため賞味期限が伸び、他社との圧倒的な差が明確になり市場を独占したことがありました。まさに技術を追求した結果の新商品となったのです。桁が変わると、製品のステージが変わる可能性が出てくるのです。

 ユーザーインという新しい時代に向けて、モノづくりを...

商品開発

 

7、これからのモノづくり経営

 前回の儲かるメーカー改善の急所101項(その92)新しい分業スタイルに続いて、解説します。

◆ 技術者による商品開発法

 世の中が凄いスピードで変化しています。その中で、カイゼンコンサルタントである私が一番気になるのが、モノづくりをする私たちの役割の変化です。

 これまでのプロダクトアウトやマーケットインの時代は、モノが売れるという前提で、いかに良いモノを速くタイムリーに作るかの Q・C・Dを追求することで経営成果をあげることができました。

 ところが現在は市場にモノが行きわたり、品質の良いモノを安く提供すれば売れるという時代ではなくなりつつあります。お客様を喜ばせ驚かせるモノをモノづくりの私たち自身が創り出すことが求められる時代になってきているというのです。まだ呼び名として定着はしていませんが、マーケットインの次に来る時代として、アイリスオーヤマの大山健太郎会長はそれをユーザーインと呼んでおられます。

 そこでの商品は、お客様のニーズをつかまなければ決してヒットすることはありません。だから製造部門が手前味噌で造った製品ではまず売れないでしょう。しかし市場調査でも、営業部門でも絶対にできない、製造部門だけができる強力な商品開発手法が一つあります。

 それは技術を磨きに磨いて、現在の商品スペックを、少なくとも10倍とか10分の1のように、まさに一桁違うレベルにしてしまって、他社製品との間に圧倒的な差別化をはかることです。

 大きさ、重さ、厚さ、速さ、肌触り、均一性、品質、リードタイム、…など、管理している項目はいろいろとあるでしょう。私が以前カイゼンのお手伝いをしていた食品工場でリードタイムを10分の1にしたところ、製品が空気に触れる時間が激減し雑菌が発生しないため賞味期限が伸び、他社との圧倒的な差が明確になり市場を独占したことがありました。まさに技術を追求した結果の新商品となったのです。桁が変わると、製品のステージが変わる可能性が出てくるのです。

 ユーザーインという新しい時代に向けて、モノづくりをしている私たちでしかできない商品を開発しましょう。

今回の言葉   

******************************

少なくとも10倍や10分の1など、桁違いを追求して新製品を造れ。

******************************

「儲かるメーカー改善の急所<101項> 」 

日本経営合理化協会出版局 柿内 幸夫 

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

柿内 幸夫

現場で全員で『知のすり合わせ』を実行して経営改革

現場で全員で『知のすり合わせ』を実行して経営改革


「生産マネジメント総合」の他のキーワード解説記事

もっと見る
付加価値を付ける方法 儲かるメーカー改善の急所101項(その96)

  7、これからのモノづくり経営  前回の儲かるメーカー改善の急所101項(その95)工場のショールーム化に続いて、解説します。 ◆ ...

  7、これからのモノづくり経営  前回の儲かるメーカー改善の急所101項(その95)工場のショールーム化に続いて、解説します。 ◆ ...


原価管理と部品表

  1. BOM(部品表)  BOM(Bill Of Material: 部品表)は製品製造に必要な部品や材料を、その製品に紐づけて情報管理...

  1. BOM(部品表)  BOM(Bill Of Material: 部品表)は製品製造に必要な部品や材料を、その製品に紐づけて情報管理...


生産性の高め方 儲かるメーカー改善の急所101項(その9)

  1.モノづくり〈基本の基本〉 ◆ 繰り返し作業のポイント  工場の仕事にはその間隔や量に違いはありますが、繰り返しの仕事が多いと思...

  1.モノづくり〈基本の基本〉 ◆ 繰り返し作業のポイント  工場の仕事にはその間隔や量に違いはありますが、繰り返しの仕事が多いと思...


「生産マネジメント総合」の活用事例

もっと見る
作業者の意識に頼った作業とは 中国企業の壁(その37)

        ある日系の中国工場では、機械加工工程と組立工程を持っています。機械加工工程で加工した部品を組立工程で組み立てて出荷をしています。機械...

        ある日系の中国工場では、機械加工工程と組立工程を持っています。機械加工工程で加工した部品を組立工程で組み立てて出荷をしています。機械...


ゼロ・ベース経営のすすめ、7ゼロ生産実現マニュアル(その1)

  『7ゼロ生産』実現マニュアル~生産性7つの阻害要因とゼロベース思想~ 第1章7ゼロ生産意識改革PICQMDS(ピックエムディーエス)...

  『7ゼロ生産』実現マニュアル~生産性7つの阻害要因とゼロベース思想~ 第1章7ゼロ生産意識改革PICQMDS(ピックエムディーエス)...


中小企業に適した5S:前編 伸びる金型メーカーの秘訣 (その4)

   今回取り上げる金型メーカーは、愛知県にあるS製作所です。同社は、主に自動車の燃料タンクやブレーキの油圧等で使用されるプラスチック製品の金...

   今回取り上げる金型メーカーは、愛知県にあるS製作所です。同社は、主に自動車の燃料タンクやブレーキの油圧等で使用されるプラスチック製品の金...