・見出しの番号は、前回からの連番です。
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妄想はネガティブに捉えられがちですが、私は妄想はイノベーション創出において、極めて重要な役割を果たすものであると考えています。引き続き、妄想のすすめについて解説します。妄想をするには、それなりにエネルギーが必要になります。そのようなエネルギーを生み出すためには、それなりの心構えや工夫が必要になります。今回も引き続き、妄想を積極的に促す方法について、前回の普通の組織をイノベーティブにする処方箋 (その191) 遊びごころを持つの続きです。
26. 妄想を積極的に促す方法(その26):遊びごころを持つ、前回の続き
(1) 会社にはつらいことはつきもので、確かに、つらいことを乗り越えることで人間は成長する。
前回の解説の中で、私が以前に勤務していた会社の創業者の「仕事とは本来つらいもので、だからこそ給料をもらえる」という言葉を紹介しました。この言葉の背景について、次の2点があるように思えます。
- ① 会社という環境の中では、つらさを生み出す原因が消え去ることはない。むしろ難しいことを達成しようと思えば、つらいことは必ず起こるもの。そもそも、その原因に対処し効果的・効率的にマネジメントしていくことこそ、経営や仕事の本質である。
- ② 人間はつらいものを乗り越えてこそ、人間は成長するものである。この考えは、洋の東西、また人類の歴史からも証明された事実である。
(2) 「つらい」を分解してポジティブに対処する気持ちを作る
しかし「つらさ」は視野を狭くし、イノベーションを妨げるものです。また、実際には「つらい」と感じるのは人間の認識にすぎません。なぜ「つらい」と感じるのかを考えてみる...