付帯設備の診断-3&-4 クリーン化について(その74)

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1.付帯設備の診断、蝶番の続き

付帯設備の診断、蝶番についての続きです。ここでは、ただ見るのではなく、絞り込んで見ることを説明します。

 

クリーン化

 

この写真は、私がある現場で発見したものです。写真Aは、写真技術を用いて製品加工する部屋なので、黄色の光を使っています。そのドアの蝶番の下に写真Bの汚れを見つけた。この汚れは拭き取ってしまえばそれで証拠は消え、暫くそのまま放置されるでしょう。

 

蝶番は片方が壁に、もう一方はドアに固定されている。その中心に金属の軸があり、それを中心に回転させている。開閉時動作を見ると、壁側は動かず、ドア側だけが回転する。その金属同士の擦れ防止として、スペーサーと呼ばれるプラスチック部品を挟んでいる。

 

ゴミを良く確認したところ、蝶番の劣化によるスペーサーが削れたものの堆積です。蝶番を良く見る、つまり絞り込んで観察すると、写真Cのように蝶番が劣化しているのがわっかった。このドアは蝶番が2個ついているタイプ。どのタイプでも下の蝶番にドアの重量がかかるので、下側の方が劣化が速い。個数が多いほど分散されるので、最下段への負担も少なくなる。重量のある扉は、取り付け個数が多い。蝶番を良く見ると、白いパーツが大、小交互の繰り返しになっている。壁は動かないが、ドア側は、ドアの重さで徐々に下がる。そして下がった分、その下のスペーサーを押し潰すので小さくなっている。下がった分は、蝶番の上に隙間ができる。

 

これが進行すると、スペーサーが徐々に削れ、やがてなくなる。すると今度は金属同士の擦れになり、金属粉が発生する。単に見るだけでなく、良く観察する、絞り込んで見ることが大切です。そしてこのままにしておいたらどうなるかも考え、早めに修理をしておきたい。なお、このように劣化しないよう、メーカーでも工夫していて、かなり前から、改善されたものが普及している。現在設置しようとする場合は、恐らく改善されたものが取り付けられるだろうが、旧タイプが使用されているところもまだあるでしょう。

 

エアシャワーのドアは、扉を開けた時に蝶番を見てみましょう。

 

蝶番付近が黒くなっているところがあると思います。普段観察する機会が少ない場所です。意図的に見ると劣化具合がわかります。ここは、劣化の確認、エアシャワー内の清掃の着眼点です。どちらも故障する前に対応しましょう。早期発見、早期対応、つまり予防保全です。

 

2.クリーン化について(75)付帯設備の診断-4:ドアクローザー

付帯設備の診断、ドアクローザーについてです。

 

【エアシャワーの診断着眼点】

ドアについて

  • ①自動ドア
  • ②ドアノブ
  • ③蝶番
  • ④ドアクローザー
  • ⑤エアシャワー内の清掃
  • ⑥周囲の環境全般

ドアを開く時は手動ですが、手を離すとドアクローザーによって自動で閉まるタイプが多い。ドアクローザーはドアの上部の片側に取り付けられている。ドアが閉まっている時は、2本のアームが重なるように折り畳まれ、開く時はこの重なりがやや直線的に伸びる。
 
この様子をよく観察してみましょう。

 

【不具合事例の紹介 着眼点】

・使用頻度が多いとか、長期に使用している場合徐々に劣化し、2本のアームが伸びる、重なるたびに相互に擦れていることがある。この場合金属粉の発生がある。劣化が進むと擦れから相互の衝突に至る。

 

・全開にして、そこからドアが閉まりきるまで良く観察してみましょう。ドアが完全に閉まる直前に、2本のアームを繋いでいる部分が、ピョンと跳ねることがないでしょうか。これははじめからそうなっているのではなく、劣化したためです。

 

・ドアクローザーがドアに固定されている部分のネジが緩んでいることは無いでしょうか。緩むとドアクローザーが本来の動きをしなくなり、ガタガタという動きになります。さらに固定しているネジが脱落することにも繋がります。するとうまく開かない、閉じないと言って、強引に開けたり、締めたりするようになり、極度に劣化する。

 

このド...

 

 

1.付帯設備の診断、蝶番の続き

付帯設備の診断、蝶番についての続きです。ここでは、ただ見るのではなく、絞り込んで見ることを説明します。

 

クリーン化

 

この写真は、私がある現場で発見したものです。写真Aは、写真技術を用いて製品加工する部屋なので、黄色の光を使っています。そのドアの蝶番の下に写真Bの汚れを見つけた。この汚れは拭き取ってしまえばそれで証拠は消え、暫くそのまま放置されるでしょう。

 

蝶番は片方が壁に、もう一方はドアに固定されている。その中心に金属の軸があり、それを中心に回転させている。開閉時動作を見ると、壁側は動かず、ドア側だけが回転する。その金属同士の擦れ防止として、スペーサーと呼ばれるプラスチック部品を挟んでいる。

 

ゴミを良く確認したところ、蝶番の劣化によるスペーサーが削れたものの堆積です。蝶番を良く見る、つまり絞り込んで観察すると、写真Cのように蝶番が劣化しているのがわっかった。このドアは蝶番が2個ついているタイプ。どのタイプでも下の蝶番にドアの重量がかかるので、下側の方が劣化が速い。個数が多いほど分散されるので、最下段への負担も少なくなる。重量のある扉は、取り付け個数が多い。蝶番を良く見ると、白いパーツが大、小交互の繰り返しになっている。壁は動かないが、ドア側は、ドアの重さで徐々に下がる。そして下がった分、その下のスペーサーを押し潰すので小さくなっている。下がった分は、蝶番の上に隙間ができる。

 

これが進行すると、スペーサーが徐々に削れ、やがてなくなる。すると今度は金属同士の擦れになり、金属粉が発生する。単に見るだけでなく、良く観察する、絞り込んで見ることが大切です。そしてこのままにしておいたらどうなるかも考え、早めに修理をしておきたい。なお、このように劣化しないよう、メーカーでも工夫していて、かなり前から、改善されたものが普及している。現在設置しようとする場合は、恐らく改善されたものが取り付けられるだろうが、旧タイプが使用されているところもまだあるでしょう。

 

エアシャワーのドアは、扉を開けた時に蝶番を見てみましょう。

 

蝶番付近が黒くなっているところがあると思います。普段観察する機会が少ない場所です。意図的に見ると劣化具合がわかります。ここは、劣化の確認、エアシャワー内の清掃の着眼点です。どちらも故障する前に対応しましょう。早期発見、早期対応、つまり予防保全です。

 

2.クリーン化について(75)付帯設備の診断-4:ドアクローザー

付帯設備の診断、ドアクローザーについてです。

 

【エアシャワーの診断着眼点】

ドアについて

  • ①自動ドア
  • ②ドアノブ
  • ③蝶番
  • ④ドアクローザー
  • ⑤エアシャワー内の清掃
  • ⑥周囲の環境全般

ドアを開く時は手動ですが、手を離すとドアクローザーによって自動で閉まるタイプが多い。ドアクローザーはドアの上部の片側に取り付けられている。ドアが閉まっている時は、2本のアームが重なるように折り畳まれ、開く時はこの重なりがやや直線的に伸びる。
 
この様子をよく観察してみましょう。

 

【不具合事例の紹介 着眼点】

・使用頻度が多いとか、長期に使用している場合徐々に劣化し、2本のアームが伸びる、重なるたびに相互に擦れていることがある。この場合金属粉の発生がある。劣化が進むと擦れから相互の衝突に至る。

 

・全開にして、そこからドアが閉まりきるまで良く観察してみましょう。ドアが完全に閉まる直前に、2本のアームを繋いでいる部分が、ピョンと跳ねることがないでしょうか。これははじめからそうなっているのではなく、劣化したためです。

 

・ドアクローザーがドアに固定されている部分のネジが緩んでいることは無いでしょうか。緩むとドアクローザーが本来の動きをしなくなり、ガタガタという動きになります。さらに固定しているネジが脱落することにも繋がります。するとうまく開かない、閉じないと言って、強引に開けたり、締めたりするようになり、極度に劣化する。

 

このドアクローザーには、丸いキャップのようなものが付いているものが多い。この中に、グリスが入っているが、これが漏れているものも時々見る。漏れた場合は、床に落ち、靴底に付着してクリーンルームへ持ち込まれる。その跡を確認しながらの清掃が必要になる。発見が遅れれば、広範囲の清掃が必要になる。また、エアシャワーを浴びている人に落下、付着することもある。防塵衣が汚れるので交換、クリーニング出しが必要になる。また開閉の最中に垂れ、ドアの内壁に垂れることもある。これは、垂れた跡が筋になっているのでわかり易い。またこのグリスが垂れなくても、そのキャップ周囲に付着していると、エアシャワー内で巻き上がった浮遊塵がグリスに付着する。

 

次回に続きます。

 

 

◆関連解説『環境マネジメント』

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この記事の著者

清水 英範

在社中、クリーン化25年の経験、国内海外のクリーン化教育、現場診断・指導多数。ゴミによる品質問題への対応(クリーン化活動)を中心に、安全、人財育成等も含め多面的、総合的なアドバイス。クリーンルームの有無に限らず現場中心に体質改善、強化のお手伝いをいたします。

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