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ここのところ半導体製造の分野が盛り上がってきました。しかも、ナノメートルの世界を目指しています。しかしながら、その土台、基盤がしっかりしているのか、クリーン化の基礎をきちんと持ち合わせているかと言うことを心配しています。何事も基本、基礎がしっかりしていて、その上で高いレベルへの挑戦が可能だと考えています。行き詰まった時、基本に帰れと言いますが、その基本はどこなのかと言うことです。
高いレベルを目指すとき、開発、設計、技術がしっかりしていても、それを具現化する現場の力は追いついているでしょうか。良く、理論的には可能だが・・・と言う言葉も聞きます。ものが作れなければ、現場との乖離は大きく、理論、理屈の話で終わってしまいます。いずれの企業の成功をも願いながら、桁違いの投資額ですから、損益分岐点はどの当たりになるのだろうか。企業間の差は顕著に出るのかなど気になります。その危機感を感じているので、クリーン化の基礎の部分に立ち戻り説明していきます。
・前回の クリーン化について(その159)クリーン化の基礎(その21)の続きです。
クリーンルームの中での最大の発生源、汚染源は人です。クリーン化4原則はその人に着目しています。
◆ クリーン化4原則について
図1.のクリーン化4原則について個別に解説します。
図1. クリーン化4原則
元々はクリーンルームのことを対象にしているので、“クリーンルームの4原則”と表現する場合もありますが、私は、もう少し広義に捉え、クリーン化と表現しています。2000年に赴任した山形県の工場では、クリーンルームではない作業エリアからも指導要請がありました。その頃から、やがてこういう時が来るんだろうと思い、要請があれば積極的に診断、指導、アドバイスを行っていました。これまでの体験や経験からクリーンルームの有無に関係なく、基本的な考え方は相互...