・前回の クリーン化について(その153)クリーン化の基礎(その15)の続きです。
▼さらに深く学ぶなら!
「クリーン化技術」に関するセミナーはこちら!
ここのところ半導体製造の分野が盛り上がってきました。しかも、ナノメートルの世界を目指しています。しかしながら、その土台、基盤がしっかりしているのか、クリーン化の基礎をきちんと持ち合わせているかと言うことを心配しています。何事も基本、基礎がしっかりしていて、その上で高いレベルへの挑戦が可能だと考えています。行き詰まった時、基本に帰れと言いますが、その基本はどこなのかと言うことです。
高いレベルを目指すとき、開発、設計、技術がしっかりしていても、それを具現化する現場の力は追いついているでしょうか。良く、理論的には可能だが・・・と言う言葉も聞きます。ものが作れなければ、現場との乖離は大きく、理論、理屈の話で終わってしまいます。いずれの企業の成功をも願いながら、桁違いの投資額ですから、損益分岐点はどの当たりになるのだろうか。企業間の差は顕著に出るのかなど気になります。その危機感を感じているので、クリーン化の基礎の部分に立ち戻り説明していきます。
7. クリーン化のなぜを考える
◆ クリーンルームの重要性を考える
(1) クリーンルームの必要性を知ろう
山形県の工場ではクリーン化教育を立ち上げ、半導体前工程や後工程だけでなく、その他の業種や人事、総務、管理など間接部門はじめ全社員を対象に実施していました。この時、「なぜ更衣室があるのか」 について、このシートを使い説明し、教育の最後には、必ずアンケートに記入をお願いしていた。私が実施した教育は国内外、取引様など含め5000名超の方が受講しています。従って回収したアンケートもたくさんあり過ぎて、記入内容はもうほとんど忘れてしまいましたが、ある取引会社で行った時のアンケートに、2名の方が同じことを書いてあり、印象深かったので今でも覚えています。「私は更衣室がなぜあるか知りませんでした。悪いことをしていてすみません」 という内容です。
その悪いことと言うのは「普通の日が...