清掃について クリーン化について(その82)

更新日

投稿日

クリーン化

 

【この連載の前回へのリンク】

前回に続き、清掃に関連した事例を紹介します。

 

クリーン化

 

クリーンルーム内で、保全メンバーが履く安全靴タイプのクリーンシューズです。左と右の底の色は、製品による違いです。このように、靴底が見えるようにかけておくと、汚れ具合がわかります。

 

日ごろ、脱いだり、履いたりを繰り返しても、靴の裏を見ることは少ないでしょう。その靴の裏も、クリーンマットと同じように、クリーンルームの奇麗さのバロメータとして活用できます。靴の裏が汚れていていれば、

  • 定期的なクリーニングに出していないかも知れません。
  • そのメンバーの担当する設備周辺が汚れているのかも知れません。

これらから、原因究明をしていけばよいです。

 

クリーニングに出していない場合は、何か理由があるのかも確認しましょう。いきなり犯人扱いではなく、理由を聞き出すことです。

 

自分の靴だけ汚れているのを見れば、次回からはきちんとルールを守ってくれるでしょう。汚れがひどい場合は、そのメンバーの担当部分が汚れているのかも知れません。

 

または、その保全メンバーの作業の仕方が良くないのかも知れません。あるいは、保全作業後、その設備やエリアを清掃とかクリーニングしてないかも知れません。

 

その場所を一般作業者も通行する場合は、広範囲に拡散してしまいます。

 

その先を考えると、

  • 全員で清掃しなければいけない。(時間、工数の損失)
  • 全員のシューズをクリーニングに出さなければいけない(クリーニング費用UP)
  • グリスなどの汚れなら、そして多量なら、クリーニングもやりにくいかも知れません。
  • 最悪の場合は、品質にも影響するかも知れません。

このように、様々な影響が考えられます。

 

この工夫は、早いうちに異常を発見し、問題になる前に芽を摘みたいということです。保全メンバーの発案ですが、予防保全の考え方を取り込んでいます。クリーンマットと同じように、防塵シューズを奇麗さのバロメータとして活用しているのです。

 

多くのことは、その予兆を感知し、予防、未然防止に努めることが重要です。早い段階でその芽を摘む...

クリーン化

 

【この連載の前回へのリンク】

前回に続き、清掃に関連した事例を紹介します。

 

クリーン化

 

クリーンルーム内で、保全メンバーが履く安全靴タイプのクリーンシューズです。左と右の底の色は、製品による違いです。このように、靴底が見えるようにかけておくと、汚れ具合がわかります。

 

日ごろ、脱いだり、履いたりを繰り返しても、靴の裏を見ることは少ないでしょう。その靴の裏も、クリーンマットと同じように、クリーンルームの奇麗さのバロメータとして活用できます。靴の裏が汚れていていれば、

  • 定期的なクリーニングに出していないかも知れません。
  • そのメンバーの担当する設備周辺が汚れているのかも知れません。

これらから、原因究明をしていけばよいです。

 

クリーニングに出していない場合は、何か理由があるのかも確認しましょう。いきなり犯人扱いではなく、理由を聞き出すことです。

 

自分の靴だけ汚れているのを見れば、次回からはきちんとルールを守ってくれるでしょう。汚れがひどい場合は、そのメンバーの担当部分が汚れているのかも知れません。

 

または、その保全メンバーの作業の仕方が良くないのかも知れません。あるいは、保全作業後、その設備やエリアを清掃とかクリーニングしてないかも知れません。

 

その場所を一般作業者も通行する場合は、広範囲に拡散してしまいます。

 

その先を考えると、

  • 全員で清掃しなければいけない。(時間、工数の損失)
  • 全員のシューズをクリーニングに出さなければいけない(クリーニング費用UP)
  • グリスなどの汚れなら、そして多量なら、クリーニングもやりにくいかも知れません。
  • 最悪の場合は、品質にも影響するかも知れません。

このように、様々な影響が考えられます。

 

この工夫は、早いうちに異常を発見し、問題になる前に芽を摘みたいということです。保全メンバーの発案ですが、予防保全の考え方を取り込んでいます。クリーンマットと同じように、防塵シューズを奇麗さのバロメータとして活用しているのです。

 

多くのことは、その予兆を感知し、予防、未然防止に努めることが重要です。早い段階でその芽を摘むということです。

 

何度も指摘がありながら、そのままにしておいて、そのうち大きな問題に発展するかも知れません。工場全焼により、そして船の沈没により、多くの人が亡くなっています。恐らく、多くの方が心を痛めたのではないかと思います。事業の継続、持続にも当然影響します。

 

次回に続きます。

 

◆関連解説『環境マネジメント』

   続きを読むには・・・


この記事の著者

清水 英範

在社中、クリーン化25年の経験、国内海外のクリーン化教育、現場診断・指導多数。ゴミによる品質問題への対応(クリーン化活動)を中心に、安全、人財育成等も含め多面的、総合的なアドバイス。クリーンルームの有無に限らず現場中心に体質改善、強化のお手伝いをいたします。

在社中、クリーン化25年の経験、国内海外のクリーン化教育、現場診断・指導多数。ゴミによる品質問題への対応(クリーン化活動)を中心に、安全、人財育成等も含め...


「クリーン化技術」の他のキーワード解説記事

もっと見る
クリーン化について(その146)クリーン化の基礎(その8)

【目次】 ここのところ半導体製造の分野が盛り上がってきました。しかも、ナノメートルの世界を目指しています。しかしながら、その土台、基...

【目次】 ここのところ半導体製造の分野が盛り上がってきました。しかも、ナノメートルの世界を目指しています。しかしながら、その土台、基...


クリーン化を成功させる条件とは クリーン化について(その23)

 4. クリーン化のなぜを考える ◆ 継続のための仕掛け   図. 継続のための仕掛けがあること    今回も前回に続い...

 4. クリーン化のなぜを考える ◆ 継続のための仕掛け   図. 継続のための仕掛けがあること    今回も前回に続い...


クリーン化のイメージと私の思い クリーン化について(その3)

    1、クリーン化のイメージ  「クリーン化」という言葉は、限られた分野で使われます。一般にはイメージし難いと思いますので、...

    1、クリーン化のイメージ  「クリーン化」という言葉は、限られた分野で使われます。一般にはイメージし難いと思いますので、...


「クリーン化技術」の活用事例

もっと見る
クリーン化:二重袖のクリーンスーツ

1. クリーンスーツ  クリーンルームの中でのゴミの最大の発生源、汚染源は人です。人から発生するゴミをクリーンルーム内に撒き散らさないことを目的とし...

1. クリーンスーツ  クリーンルームの中でのゴミの最大の発生源、汚染源は人です。人から発生するゴミをクリーンルーム内に撒き散らさないことを目的とし...


クリーン化担当の皆さまへ、そして管理、監督者の皆様へ

 クリーン化担当の皆さんは、孤立していませんか。私もそういう時期があったのをふと思い出し、また、いまだにそのような声を聞きますので、今回のテーマにしました...

 クリーン化担当の皆さんは、孤立していませんか。私もそういう時期があったのをふと思い出し、また、いまだにそのような声を聞きますので、今回のテーマにしました...


防塵衣のクリーニングについて

 今回は、ものづくり企業の防塵衣のクリーニング全般について解説します。   1. 防塵衣着用の目的  クリーンルームの中でのゴミの最大の発生源、...

 今回は、ものづくり企業の防塵衣のクリーニング全般について解説します。   1. 防塵衣着用の目的  クリーンルームの中でのゴミの最大の発生源、...