クリーン化について(その137)人財育成(その38)60面は通過点、極限はシリカゲル

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クリーン化について(その137)人財育成(その38)60面は通過点、極限はシリカゲル

【目次】

    前回のクリーン化について(その136)人財育成(その37)多面的に見たり考えたりするに続けて解説します。

     

    シリカゲルは多孔性であり、その表面積は信じられない大きさです。シリカゲルにはA型とB型があり、A型は1g当たり700㎡、B型は1g当たり450㎡の面積があるというのです。参考:トヨタ化工(株)HP より

     

    60面は通過点、極限はシリカゲルと書きました。私たちは沢山の面でものを見る、考えることをしたいのですが、その面を60面ではなく無限大に増やそうと言うことです。この考え方に至ったのは、もっと世間を知りたいと言う思いからでした。

     

    多面的に見る、考えると言うことを言ってきましたが、実は自分の事は、なかなか自分では理解できていません。あなたの欠点はこうだと言われても、自分はそう考えていないので、自分を否定された気がして、なかなかそれを認めたくはないのです。

     

    元々、自分を中心に考えていて、客観的に見ることができないのです。逆に、あなたはここが良いと言われると、自分ではそう思っていないのに褒められたと気を良よくします。こんな風に自分は都合良く考えてしまっているのです。

     

    人は背中にかごを背負っていると考えています。自分ではその中は見えないのに、他人からはその中が良く見えるのです。その中には自分の良い点や欠点なのです。それを他人が教えてくれるのです。それを聞いて、客観的に自分自身を見ることができます。

     

    それまでは、自分はこのような人間だ。こんな人間ではないと思いながら育ってきた訳ですが、他人から見るとそうではないと言うことを知ることができます。ここは冷静に受け取って、自分を考え直してみることも必要です。自分のバランスを取るということはそういうことでしょう。
    ジョハリの窓と呼ばれていますが、4つの面から自己分析する方法もあります)

     

    これを、より多くの人と接触することで、バランスの取れた自分ができあがるかもしれませんし、その努力をしたいのです。つまり多くの人との接触の機会は意識すれば無限大に得られます。そこから引き出せる様々な情報で自分が育つと考えています。そのことを言いたくてシリカゲルを引用しました。

     

    1. 自分で育つ

    多くの人との接触の機会や繋がりがあれば、このように自分の欠点も指摘してくれる。それによって自分を客観的に見ることが出来、バランスを取っていくことができるでしょう。しかし、悪い部分を他人から指摘されると、人格を否定されているようで、あまり良い気持ちではありません。そこをこらえて冷静に考えてみることです。

     

    必ずしも指摘されたとおりにする必要はありませんが、自分の性格を客観的に知ることで、次の行動、考え方を今までより高いレベル(多面的に、広範囲に)に持ち上げることができるかも知れません。その考え方を支えているのは、会社内や家庭、地域などの狭い範囲から抜け出し、もっと多くの人と接触する機会、繋がりが自分を育てるということだと考えます。

     

    私は、“ネットワークの多さと、それが作り出す面積の広さが人を育てる”と考えています。その究極をシリカゲルと例えました。人財育成とは、会社や職場が育ててくれると思いがちですが、自らも育つ努力をしたいものです。多くの人と話してみると、こんなにも見方、考え変えたが違うのだと知ることができます。

     

    一方で政治の世界を見ると、同じ考えの人が集まったり、わずか数人でものごとが決まってしまうことが多々あると感じます。同じ考えの人が集まると、それだけで安心してしまい、多面的に見たり、考えたりするところまでは到達しないと感じます。思いつきのようにやったことがむしろ逆効果になってはいないでしょうか。

     

    今回は、人財育成の部分、“自分で育つ”ということに触れました。

     

    2. クリーン化って掃除のことだとの先入感

     

    クリーン化のことを知らずして、ものづくりの現場で“旧態依然”のまま生産...

    クリーン化について(その137)人財育成(その38)60面は通過点、極限はシリカゲル

    【目次】

      前回のクリーン化について(その136)人財育成(その37)多面的に見たり考えたりするに続けて解説します。

       

      シリカゲルは多孔性であり、その表面積は信じられない大きさです。シリカゲルにはA型とB型があり、A型は1g当たり700㎡、B型は1g当たり450㎡の面積があるというのです。参考:トヨタ化工(株)HP より

       

      60面は通過点、極限はシリカゲルと書きました。私たちは沢山の面でものを見る、考えることをしたいのですが、その面を60面ではなく無限大に増やそうと言うことです。この考え方に至ったのは、もっと世間を知りたいと言う思いからでした。

       

      多面的に見る、考えると言うことを言ってきましたが、実は自分の事は、なかなか自分では理解できていません。あなたの欠点はこうだと言われても、自分はそう考えていないので、自分を否定された気がして、なかなかそれを認めたくはないのです。

       

      元々、自分を中心に考えていて、客観的に見ることができないのです。逆に、あなたはここが良いと言われると、自分ではそう思っていないのに褒められたと気を良よくします。こんな風に自分は都合良く考えてしまっているのです。

       

      人は背中にかごを背負っていると考えています。自分ではその中は見えないのに、他人からはその中が良く見えるのです。その中には自分の良い点や欠点なのです。それを他人が教えてくれるのです。それを聞いて、客観的に自分自身を見ることができます。

       

      それまでは、自分はこのような人間だ。こんな人間ではないと思いながら育ってきた訳ですが、他人から見るとそうではないと言うことを知ることができます。ここは冷静に受け取って、自分を考え直してみることも必要です。自分のバランスを取るということはそういうことでしょう。
      ジョハリの窓と呼ばれていますが、4つの面から自己分析する方法もあります)

       

      これを、より多くの人と接触することで、バランスの取れた自分ができあがるかもしれませんし、その努力をしたいのです。つまり多くの人との接触の機会は意識すれば無限大に得られます。そこから引き出せる様々な情報で自分が育つと考えています。そのことを言いたくてシリカゲルを引用しました。

       

      1. 自分で育つ

      多くの人との接触の機会や繋がりがあれば、このように自分の欠点も指摘してくれる。それによって自分を客観的に見ることが出来、バランスを取っていくことができるでしょう。しかし、悪い部分を他人から指摘されると、人格を否定されているようで、あまり良い気持ちではありません。そこをこらえて冷静に考えてみることです。

       

      必ずしも指摘されたとおりにする必要はありませんが、自分の性格を客観的に知ることで、次の行動、考え方を今までより高いレベル(多面的に、広範囲に)に持ち上げることができるかも知れません。その考え方を支えているのは、会社内や家庭、地域などの狭い範囲から抜け出し、もっと多くの人と接触する機会、繋がりが自分を育てるということだと考えます。

       

      私は、“ネットワークの多さと、それが作り出す面積の広さが人を育てる”と考えています。その究極をシリカゲルと例えました。人財育成とは、会社や職場が育ててくれると思いがちですが、自らも育つ努力をしたいものです。多くの人と話してみると、こんなにも見方、考え変えたが違うのだと知ることができます。

       

      一方で政治の世界を見ると、同じ考えの人が集まったり、わずか数人でものごとが決まってしまうことが多々あると感じます。同じ考えの人が集まると、それだけで安心してしまい、多面的に見たり、考えたりするところまでは到達しないと感じます。思いつきのようにやったことがむしろ逆効果になってはいないでしょうか。

       

      今回は、人財育成の部分、“自分で育つ”ということに触れました。

       

      2. クリーン化って掃除のことだとの先入感

       

      クリーン化のことを知らずして、ものづくりの現場で“旧態依然”のまま生産活動を続けてしまうのはもったいないです。私が訪問したところでは、“クリーン化無くして、品質なし!”とのキャッチフレーズで頑張っているところもありました。この大切さを伝えたいと思っています。しばらく、この部分は残しておきます。

       

      クリーン化について(その137)人財育成(その38)60面は通過点、極限はシリカゲル

      【参考文献】 
      清水英範 著、 「知っておくべきクリーン化の基礎」諷詠社 2023年
          同    電子版 「知っておくべきクリーン化の基礎」、諷詠社 2023年
          同   「日本の製造業、厳しい時代をクリーン化で生き残れ!」諷詠社 2012年

       

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      この記事の著者

      清水 英範

      在社中、クリーン化25年の経験、国内海外のクリーン化教育、現場診断・指導多数。ゴミによる品質問題への対応(クリーン化活動)を中心に、安全、人財育成等も含め多面的、総合的なアドバイス。クリーンルームの有無に限らず現場中心に体質改善、強化のお手伝いをいたします。

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