名刺のデータ化 データ分析講座(その7)

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情報マネジメント

◆ 名刺もデータ化すると、想像以上の力を発揮する

 「名刺って、溜まる一方で管理しきれないよね」よくこのような会話を耳にします。でも、名刺ってデータ化するとスゴイ力を発揮するんです。わたし自身も、初めて名刺をデータ化して分析したときに、ものすごく驚いたことを記憶しています。名刺をデータ化するとある種のCRMデータになります。そして、簡単な営業のためのデータ分析ができます。

1. 名刺のデータ化、手間だけど単純

 名刺はどんどん溜まっていきます。管理しきれないほど溜まります。とは言っても、一度に大量に名刺が溜まることは稀で、多くても1日あたり10数枚。少ない時は0枚です。日ごろから整理整頓をしておけば問題ない量です。最近は便利なクラウドサービスも増え、スマホで名刺の写真を撮るとそのまま保存されるのもあります。正直、画像認識がいまいちですが、やらないよりも増しです。そのそも、スマホで名刺の写真を撮るだけで十分です。画像認識がいまいちで、きちんとデータ化されなくても、人が見れば何の名刺か分かります。そして、何よりも、スマホで撮影した日付がデータとして紐づきます。つまり、名刺のデータ化は思っているほど手間暇はありません。一番集めやすいで、営業データではないでしょう。

2. 日付と社名が重要

 スマホで名刺の画像を撮影すると、何よりも日付が付くのが非常に良いです。何がよいかというと、分析上非常に良いのです。誰と初めて会ったのかが、スマホで撮影した日付から分かるからです。そして、部署異動などで同じ人から新しい役職の名刺を頂いても、その日も分かります。同じ人から新しい名刺をもらい続けるということは、それなりの関係が築けているとも解釈できます。そして、何よりも社名が重要です。画像認識で社名がデータ化されていなくても、画像をいれば一目で分かります。会社ごとにPC上にフォルダを作り、そこに名刺の写真画像を保存しておくのも良いでしょう。それも立派なデータ蓄積です。特別な知識がなくても、すぐできる営業データ蓄積です。

3. 名刺データだけで受注と離反が見えてくる

 名刺のデータだけを分析しただけで、重要なことが分かってきます。つまり、もっとも簡単な営業データ分析です。新規受注と離反を予測するための、営業データ分析ができるのです。新規契約をしたいリード(見込み顧客)の色々な部署の人と名刺交換した枚数が多い方が受注しやすい。新規受注するぐらいなので、受注するまでに色々な人と名刺交換するからです。多くの失注は、名刺交換すらままならないケースが多いようです。そして、既存顧客の解約も同じです。新規に交換した名刺が多い方が解約されにくい。担当するお客さんの部署に、異動してきた人や新たに採用された人がいれば、名刺交換する機会も少なからずあります。そもそも、名刺交換するには、訪問しなければなりません。名刺交換さえすれば、新規受注や解約が無くなるわけではありませんが、名刺交換数は1つの指標にはなります。

4. 名刺のデータ分析に特別なツールはいらない

 名刺のデータを集めたり分析したりするために、特別なツールはいりません。スマホで、頂いた名刺をすぐ写真撮影し、PCのフォルダの中に保存してい置くだけで十分です。これで、名刺という営業データは蓄積されます。先ほど言いましたが、フォルダは企業名別に作成しておきます。そうしておけば、フォルダの画像枚数はすぐ分かりますし、名刺の写真画像には日付も紐づいているので、昨年は何枚名刺交換したのか、先月は何枚名刺交換したのかなどが分かります。

 つまり、フォルダの情報さえあれば、それだけでデータ分析ができます。そのデータで、新規受注や離反予測がある程度できるから驚きです。もちろん、CRMや名刺管理アプリなどで保存しておくほうがよいでしょう。でも、そのようなシステムやアプリが無くてもすぐできる営業データ分析が、名刺データ分析なのです。

5. 名刺データは、鮮度が命

 名刺データは、誰でも簡単に蓄積することができます。なにせ、スマホで写真撮影するだけですから。1回の名刺交換で、数十枚も名刺を新たに頂くことは稀です。なので、データ蓄積は数分で終わります。下手をすると1分もかかりません。それぐらい簡単です。しかし、名刺交換したらすぐスマホで写真撮影しておきましょう。この手間を惜しんだら行けません。後で日付を振り直す作業が発生します。非常に面倒です。とは言っても、スマホや写真アプリによっては上手く日付が付かないこともあるかもしれません。

6. 名刺データは、ファイル名を工夫する

 名刺アプリなどがあれば、日付の問題は解決するのかもしれませんが、できれば、名刺の写真画像のファイル名の最後に、日付を付けて保存しておきましょう。例えば、2016年4月2日であれば「〇〇〇_20160402.jpg」などとしておきます。名刺データは、日付と社名が最重要です。それさえ分かれば、何とか営業...

 

情報マネジメント

◆ 名刺もデータ化すると、想像以上の力を発揮する

 「名刺って、溜まる一方で管理しきれないよね」よくこのような会話を耳にします。でも、名刺ってデータ化するとスゴイ力を発揮するんです。わたし自身も、初めて名刺をデータ化して分析したときに、ものすごく驚いたことを記憶しています。名刺をデータ化するとある種のCRMデータになります。そして、簡単な営業のためのデータ分析ができます。

1. 名刺のデータ化、手間だけど単純

 名刺はどんどん溜まっていきます。管理しきれないほど溜まります。とは言っても、一度に大量に名刺が溜まることは稀で、多くても1日あたり10数枚。少ない時は0枚です。日ごろから整理整頓をしておけば問題ない量です。最近は便利なクラウドサービスも増え、スマホで名刺の写真を撮るとそのまま保存されるのもあります。正直、画像認識がいまいちですが、やらないよりも増しです。そのそも、スマホで名刺の写真を撮るだけで十分です。画像認識がいまいちで、きちんとデータ化されなくても、人が見れば何の名刺か分かります。そして、何よりも、スマホで撮影した日付がデータとして紐づきます。つまり、名刺のデータ化は思っているほど手間暇はありません。一番集めやすいで、営業データではないでしょう。

2. 日付と社名が重要

 スマホで名刺の画像を撮影すると、何よりも日付が付くのが非常に良いです。何がよいかというと、分析上非常に良いのです。誰と初めて会ったのかが、スマホで撮影した日付から分かるからです。そして、部署異動などで同じ人から新しい役職の名刺を頂いても、その日も分かります。同じ人から新しい名刺をもらい続けるということは、それなりの関係が築けているとも解釈できます。そして、何よりも社名が重要です。画像認識で社名がデータ化されていなくても、画像をいれば一目で分かります。会社ごとにPC上にフォルダを作り、そこに名刺の写真画像を保存しておくのも良いでしょう。それも立派なデータ蓄積です。特別な知識がなくても、すぐできる営業データ蓄積です。

3. 名刺データだけで受注と離反が見えてくる

 名刺のデータだけを分析しただけで、重要なことが分かってきます。つまり、もっとも簡単な営業データ分析です。新規受注と離反を予測するための、営業データ分析ができるのです。新規契約をしたいリード(見込み顧客)の色々な部署の人と名刺交換した枚数が多い方が受注しやすい。新規受注するぐらいなので、受注するまでに色々な人と名刺交換するからです。多くの失注は、名刺交換すらままならないケースが多いようです。そして、既存顧客の解約も同じです。新規に交換した名刺が多い方が解約されにくい。担当するお客さんの部署に、異動してきた人や新たに採用された人がいれば、名刺交換する機会も少なからずあります。そもそも、名刺交換するには、訪問しなければなりません。名刺交換さえすれば、新規受注や解約が無くなるわけではありませんが、名刺交換数は1つの指標にはなります。

4. 名刺のデータ分析に特別なツールはいらない

 名刺のデータを集めたり分析したりするために、特別なツールはいりません。スマホで、頂いた名刺をすぐ写真撮影し、PCのフォルダの中に保存してい置くだけで十分です。これで、名刺という営業データは蓄積されます。先ほど言いましたが、フォルダは企業名別に作成しておきます。そうしておけば、フォルダの画像枚数はすぐ分かりますし、名刺の写真画像には日付も紐づいているので、昨年は何枚名刺交換したのか、先月は何枚名刺交換したのかなどが分かります。

 つまり、フォルダの情報さえあれば、それだけでデータ分析ができます。そのデータで、新規受注や離反予測がある程度できるから驚きです。もちろん、CRMや名刺管理アプリなどで保存しておくほうがよいでしょう。でも、そのようなシステムやアプリが無くてもすぐできる営業データ分析が、名刺データ分析なのです。

5. 名刺データは、鮮度が命

 名刺データは、誰でも簡単に蓄積することができます。なにせ、スマホで写真撮影するだけですから。1回の名刺交換で、数十枚も名刺を新たに頂くことは稀です。なので、データ蓄積は数分で終わります。下手をすると1分もかかりません。それぐらい簡単です。しかし、名刺交換したらすぐスマホで写真撮影しておきましょう。この手間を惜しんだら行けません。後で日付を振り直す作業が発生します。非常に面倒です。とは言っても、スマホや写真アプリによっては上手く日付が付かないこともあるかもしれません。

6. 名刺データは、ファイル名を工夫する

 名刺アプリなどがあれば、日付の問題は解決するのかもしれませんが、できれば、名刺の写真画像のファイル名の最後に、日付を付けて保存しておきましょう。例えば、2016年4月2日であれば「〇〇〇_20160402.jpg」などとしておきます。名刺データは、日付と社名が最重要です。それさえ分かれば、何とか営業データ分析に使えます。もちろん、役職名や人名なども重要ですが、会社によって企業形態や役職名がバラバラのため、データ分析のときに一苦労します。しかし、日付であればどの企業も同じです。同じ日なのに会社によって日付が異なることはありません。そして、最低限社名が分からないと、分析しようがありません。

 
 

7. 営業データとしての名刺の価値

 名刺もデータとして化けると、営業データとして十分に使え、そして想像以上の力を発揮します。会社ごとの名刺交換数と、取引データ(新規受注や継続、離反、取引拡大など)を合わせて分析するだけで、色々なことが分かってきます。先ほど述べましたが、新規受注や離反と名刺交換数は、多くの企業で関係性が見られます。一度、名刺という営業データで分析してみてはいかがでしょうか。

 1点注意点があります。今までの名刺をデータ化しても良いのですが、これから交換した名刺をデータ化することに注力しましょう。名刺は、日々集まってくるので、これから交換した名刺をデータ化するだけでも、それなりの量にすぐなります。余力があれば、今まで集めた名刺をデータ化しましょう。

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この記事の著者

高橋 威知郎

データネクロマンサー/データ分析・活用コンサルタント (埋もれたデータに花を咲かせる、データ分析界の花咲じじい。それほど年齢は重ねてないけど)

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