【この連載の前回:データ分析講座(その226)成功確度とデータサイエンスへのリンク】
「この新ジャガで何か作って!」と言われたら、あなたは何を作るでしょうか?
例えば……ポテトサラダ、肉じゃが、ジャーマンポテト、などなど、ジャガイモを使った料理は数限りありません。ポテトサラダを作ったら…… 「なんか違う」と言われるかもしれませんし、カレーを作ったら…… 「辛いのは嫌だ」と言われるかもしれません。これは、「データがあるから何かやって!」というお話しと同じです。今回は、「データがあるから何かやって!」というお話しをします。
【目次】
1.データ分析者≒料理人
(1)現場のことをかなり精通していないと無理
2.最近多い、道具揃えれば何とかなる、という勘違い
3.何が食べたいの?
1.データ分析者 ≒ 料理人
よくデータ分析者やデータサイエンティストは料理人に例えられます。データ(食材)を、分析ツール(調理器具)で、調理し価値ある何かを生み出すからです。
一流の料理人が「ありものの食材」でとっても美味しい料理を作るように、一流のデータ分析者も「ありもののデータ」で価値を意味出します。しかし、何を食べたいのかが分からないと、非常に困ってしまいます。データ分析者やデータサイエンティストも同じです。
(1)現場のことをかなり精通していないと無理
親が自分の子どもの好みを考えて、冷蔵庫の中にある「ありものの食材」で、料理することはあります。データ分析者も同じで、今手元にある「ありもののデータ」で、データ分析をすることはあります。しかし、このようなことは現場のことをかなり精通していないと無理です。
ほぼ初対面の他人の子どもの好みを想像し、その子どもの好みに合致した料理をするぐらいの難易度です。ポテトサラダを作ったら…… 「なんか違う」と言われるかもしれませんし、カレーを作ったら…… 「辛いのは嫌だ」と言われるかもしれません。データ分析も同じです。
現場のことをかなり精通していないと、データを渡されただけでは、いい分析はできません。
2.最近多い、道具揃えれば何とかなる、という勘違い
最近は、データがあれば何かできるのではないかという勘違いだけでなく、道具を揃えれば何とかなるのではないかという勘違いも増えています。
立派な包丁とシステムキッチンを手に入れただけで、美味しい料理ができる保障がないのと同じで、高度なデータ分析ツールや環境を手に入れただけで、価値ある分析ができる保障はありません。
3.何が食べたいの?
要は、何を食べたいのかリクエストしてもらえれば、あまり間違うことはありません。
ジャーマンポテトを食べたいと言えば、どのようなジャーマンポテトが食べたいのかをヒアリングすることができ、好みのジャーマンポテトに近づけることができます。ニンニクを入れても大丈夫そうか、ベーコンは大きめが好みか、ソーセージも入っていた方がいいのか、などなど。
データ分析も同じです。データ分析の結果を使い何をしたいのかリクエストをしてもらえれば、あまり間違うことはありません。
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