◆ とりあえず、業務プロセスを捉えよ!人の動きの見えないデータ分析に納得感は生まれない
「いくらデータ分析をしても、目立ったビジネス成果が生まれない。生まれないどころか、分析業務そのものの工数や分析基盤のコストが無駄になっている」。このような愚痴を聞くことも少なくありません。データ分析に限ったことではありませんが、何かしらのビジネス成果につながらなければ、無駄という烙印を押されてしまいます。では、データ分析を活用し、ビジネス成果を生み出すことは無理なのでしょうか。
データ分析をうまく活用し、ビジネスで成果を出している企業は昔からあります。例えば、生きるか死ぬかのミリタリーの世界では、古代中国の孫氏の時代から情報分析が重宝されていますし、医療や薬学系の分野でも独自の発展を遂げています。では、なぜデータ分析を上手く使いながら、ビジネスで成果を出せない企業が存在するのでしょうか。
今回は、解決策の一つを提示します。「とりあえず、業務プロセスを捉えよ!人の動きの見えないデータ分析に納得感は生まれない」というお話しです。
1. データ分析結果から、アクションが見えない
データ分析結果から何も生まれないのはなぜでしょうか。よくよくお話しを聞いてみると、非常に単純な内容であることが多いようです。多くの場合「その分析結果をもとに、これから何をし、どのように動けばよいのかが分らない」というものです。
例えば、分析結果から導き出されたことが抽象的過ぎて、具体的なアクションが見えない。日常的にどのような分析結果を出し続ければ良いのかが分からない。その分析結果を参考に、誰が何をすれば良いのかが分らない…などなど。
どのように動けば良いのか分からなければ、おそらく現場は動きません。どのように動けばよいのか分からないからです。非常に単純なことです。中学生の子供に「1学期の中間テストの点数が悪かったから、1学期の期末テストの点数を上げるように勉強しなさい」と言っても、なかなか点数は上がらないでしょう。
おそらく、この中学生も「勉強すること」は分かっています。重要なのは「どのように勉強すればよいのか」です。つまり、具体的な動きが見えないことには、現場を動かすことは難しいということです。
2. データ分析:面倒だけど効果的な解決案の一つ
解決案として色々なことが考えられますが、効果的な解決案が一つあります。それは「業務プロセス」です。業務プロセスを整理し捉えると、急激にデータ分析の活用が動き出すのです。なぜならば、日常のどの場面でデータ分析をし、そして日常のどの場面で分析結果を活用すれば良いのかが見えてくるからです。例えば、業務プロセスが見えることで、誰がどのタイミングで、そのようなデータ分析をすれば良いのかが決めることができ、誰がどのタイミングで分析結果をもとにどのように動けば良いのかが見えてきます。
3. データ分析:業務プロセスが見えると、データ分析が躍動する
業務プロセスの中身を整理することは、非常に労力が必要です。この業務プロセスは、理想でも建前上の業務プロセスでもありません。リアルな業務プロセスです。今現在どのようになっているのかが重要になります。リアルな業務プロセスが見えると、データ分析が躍動します。では、なぜ業務プロセスが見えるとデータ分析が躍動するのでしょうか。
なぜならば、業務プロセスを捉えることで、人の動きが見えてきます。人の動きが見えてくることで、データ分析の活用場面が浮かび上がってきます。データ分析の活用場面が浮かび上がることで、どの業務でデータ分析やその活用をすれば良いのかが分かります。といった具合にデータ分析結果に具体性が宿り、分析結果そのものが躍動し始めます。
4. データ分析:業務プロセスを捉えることで、人の動きが見え、データ分析に具体性と躍動感が生まれる
今回は「とりあえず、業務プロセスを捉えよ!人の動きの見えない...