◆ データ分析はスゴイ狂言回し
嬉しいことに、近頃どうにかデータ活用できないものだろうかと模索する企業や人が増えています。例えばビッグデータ、データサイエンス、機械学習、AIなどのキーワードはまさにその期待の表れでしょう。まさにデータ分析がビジネスを引っ張っていく、そのようなデータ分析が主役に躍り出る時代が近付いてきたのでしょうか。そこで今回は「データ分析はスゴイ狂言回し」というお話しをします。
1、狂言回し ~物語を進行し主役を導く
「狂言回し」は地味だけど重要な役回りを演じます。有名なところでは、手塚治虫の漫画に登場する火の鳥です。火の鳥は時間を超越し物語を進行し、各ストーリーの主役を導く「狂言回し」の役回りを演じています。
データ分析も火の鳥と同じです。過去を見つめ未来を見通し、主役である営業パーソンやマーケターなどをより良い方向に導き、素敵な物語に仕上げていきます。そして生かされないデータ分析は、そんな狂言回しの役を演じる機会を奪われています。
2、3つのポイント
狂言回しの役回りをデータ分析に演じてもらうため、3つのポイントがありますので次に説明します。
- (1) まずは「質」より「量」
- (2)「どう分析するか」よりも「どう生かすか」
- (3)「打ち上げ花火」よりも「線香花火」
(1) まずは「質」より「量」
「ああだ、こうだ」とブツブツ言う前に、とりあえずデータ分析を始めよ!ということです。
分析環境が整っていないと文句をつぶやいたり、頭の中で「ああでもない、こうでもない」と妄想したりする暇があったら、たくさん手を動かして壁にぶち当たった方が実りは大きいのです。まずはデータ分析の質よりも、データ分析の経験量です。
(2)「どう分析するか」よりも「どう生かすか」
データ分析そのものよりも分析の先にある「活用」を重視しよう!ということです。
生かされないデータ分析は無価値です。溜めたデータがゴミになるか宝になるかは分析次第です。どうせなら折角溜めたデータですから、どんなに汚いデータでもその可能性を信じ、データ分析で宝に換えましょう。
(3)「打ち上げ花火」よりも「線香花火」
一発ドカーンとすごいデータ分析を夢見るよりも、堅実で長く続けるデータ分析を目指しましょう!ということです。
そもそも過去のデータをいくら分析しても、新しいスゴイ発見をすることは稀です。データ分析で劇的な変化はそうそう起こりません。どちらかというと、知るべきことを確実に知り、やれることを確実にやる。過去の傾向から対策を打つ。過去の失敗を二度と犯さない。このようなデータ分析をコツコ...